組織がまとまらない根本原因と理想の組織づくりとは?

組織がまとまらない根本原因と理想の組織づくりとは?

こんにちは、みなみです。

会社、家族、プロジェクトなど、世の中にはたくさんの組織があり、その組織がまとまらないと悩んでいる方は多いです。

組織にはチームワークが必要です。

みんながバラバラな思惑で好き勝手に行動すれば組織とは言えず、のぞむ成果を得ることはできません。

個人主義が進んだ今の時代は「組織きらい」「リーダーきらい」という人は多いです。

しかし、人間は組織がなければ生きていけない社会的な生きものでもあります。

このジレンマをどう解消すればよいのか、今回は、組織がまとまらない根本原因と理想の組織づくりについて深掘りしてみました。

組織がまとまらない

人間はひとりでは生きられないので、人はみな、なんらかの組織に属しています。

組織とは、言いかえれば人間関係なので「組織がまとまらない=人間関係がつくれていない」ということ。

では、組織(人間関係)がつくれているのか/いないのか、その基準はどう判断すればよいでしょう?

バーナードの組織の3要素

組織の3要素とは、アメリカの経営学者 チェスター・バーナードが提唱した3つの条件です。

  1. 共通目的
  2. 意思疎通(伝達)
  3. 貢献意欲(協働意欲)

つまり、この条件をクリアしていれば、組織(人間関係)はつくれているということ。

バーナードは著書「経営者の役割」のなかで、わかりやすい例をあげています。

道路にひとりでは動かすことのできない大きな石があり、通行の邪魔になっている。人びとが力を合わせて石をどかす。石をどかそうと力を合わせているときに、まさに組織が出現する。一方、問題の石がどかされてしまえば組織は解消する。

この例から理解できるのは、組織とは単なる人の集まりではないということ。

石をどかす共通の目的に向かい、他人と協力して話し合ったり指示したり、意思疎通する活動そのものが組織だということです。

みなさんが今、所属している組織は、この3つの条件をどのくらいの割合でクリアしているでしょうか?

共通認識がとれない問題

3つの条件のうちの「共通目的」とは、ゴールを明確に一致させることです。

「共通認識」と言いかえてもよいかもしれません。

しかし、この共通認識をしっかりと一致させるのは、とてもむずかしいことです。

たとえば、会社の経営理念はもっとも大事な共通認識です。

しかし、経営理念がしっかりと社員に浸透している会社はとても少ないとわたしは感じています。

ひとり一人の認識

「石をどかす」といった突発的な単純作業であれば、比較的、共通認識はとりやすいです。

しかし、長期間に及んだりちょっと複雑になったりすると、とたんに共通認識はズレてしまいます。

そもそも人間ひとり一人の認識はつねにズレてますから、共通認識がとれないのは当たり前です。

重要
組織がまとまらない原因は、ひとり一人の認識がズレているから

なぜ認識はズレるのか?

では、なぜひとり一人の認識はズレるのか?

組織がまとまらない根本原因は「人間の認識方式」に問題があるんです。

人間はつねに5感覚と脳を使ってモノゴトを認識しています。

そして、脳には以下のような特徴(クセ)があります。

脳の認識のクセ
  • 部分だけをとる(全体はとれない)
  • 違いだけをとる(共通はとれない)
  • 過去とつなげてとる(今ここはとれない)
  • 有限化してとる(無限はとれない)

人間の脳は部分的な情報しかとれません。

AさんはAさんの、BさんはBさんの、それぞれ部分的な(別々の)観点でしかモノゴトを認識できないため、そもそも認識がズレるのは当たり前。

全体をみることができないのは、脳の致命的な限界です。

違い、過去、有限も大好き

おまけに脳は違いが大好きで、すぐに自分と他人をわけ、過去とつなげて連想し「〇〇とはこういうものだ」「〇〇さんはこういう人だ」など、有限化したイメージでしかモノゴトをみれません。

極めつけは「この体が自分だ」という強烈な思い込みをしています。

この認識方式でモノゴトをみている限り、共通認識をとることなんて不可能です。

つまり、本当の組織はつくれないし、組織がまとまらないのは当然だってことです。

超重要
組織がまとまらない根本原因は、5感覚と脳の観点を基準にモノゴトを認識してるから

脳の認識のクセについては「認識の3要素」として、こちらの記事にまとめています。

【nTechの理解】認識の3要素(主体・客体・背景)とは? 【nTechの理解】認識の3要素(主体・客体・背景)とは?

理想の組織づくり

5感覚と脳を基準にモノゴトを認識している限り、本当の組織はつくれません。

しかし、人類文明がここまで進化発展してこれたのは組織をつくったからで、5感覚と脳のおかげとも言えます。

この矛盾はどう説明できるのでしょう?

真の組織とは?

たしかに、5感覚と脳では共通認識はとれません。

しかし、ひとつだけ条件を加えることで、脳は共通認識をとれるようになります。

それは「共通の敵」をつくることです。

石槍を持って大きなマンモスと戦う原始人

敵と味方をはっきりわければ(違いをつくれば)味方同士はまとまります。

たとえば「道路をふさぐ大きな石」は、とてもわかりやすい共通の敵なのでまとまりやすいんです。

つまり、共通の敵をつくることで組織を発展させてきたのが人類の歴史だってことです。

始まりも終わりもない組織

ただ、当然それは真の組織ではありません。

たとえば、今、宇宙人が地球を襲ってきたら人類は一気に団結すると思います。

しかし、どんなに団結しても、共通の敵を使って団結してる組織は今までの組織と変わりないので、なんかイマイチに思えてしまいます。(笑)

わたしにとって理想の組織は、5感覚と脳の観点を超えた人たちが結集する 始まりも終わりもない” 完全組織です。

補足
あえて共通の敵をつくるとしたら「脳の観点にハマってる」人間の現在地です。

共通の敵を使わなくても、そもそも団結している組織が理想です。

そういった組織や人間関係の進化こそが人間のミッションだと思います。

ていうか、これからのAI時代は、組織(人間関係)を進化させるしか人間の生き残る道はないと思います。

重要
組織(人間関係)を進化させるしか人間の生き残る道はない。

それしか選択肢がないわけだから、組織の理想を描くこと自体あんまり重要ではないと思います。

それに今描ける理想など、たかが知れてるはず。

未来の組織は今想像することができないイメージ不可能なクリエイティブが量産されてるはずだからです。

言語によって組織はつくられた

組織を語るうえで外せない、もうひとつのポイントがあります。

それは「言語」です。

人類がこの世に誕生し、はじめに訪れた課題は「結集」であり、それは人間にとって生存するための絶対条件でした。

数万年前、ホモサピエンスは「言語」と「虚構」を開発することで大勢の人を結集させ、秩序(組織)をつくることに成功しました。

言語を使い、思考・感情を「生成」「蓄積」「表現」することで、この世のあらゆる意味と価値を「主語」と「述語」の理解体系に沿い、整理整頓したんです。

そして「無」から「有」の誕生を「神が宇宙を創造した」 と結論づけました。

神をつくった

古代の人類は、このような虚構が生まれるプロセスなど知る由もなく、盲目的に神が宇宙を創造したことを信仰しました。

神を崇拝することで多くの群衆が結集し、信仰がひろがり、やがて農業革命が起きたんです。

このように人類史をふりかえると、言語を使い、人びとを結集させて組織をつくってきた歴史があります。

言語の偉大さと曖昧さ

言語は人類の偉大な発明ですが、とても曖昧なものでもあります。

たとえば「リンゴ」という単語だけを聞いて、みなさんはなにを連想するでしょうか?

リンゴの木を連想する人や、スーパーで売られているリンゴを連想する人、また、人によっては、Mac や iPhoneのロゴマークを連想する人もいるかもしれません。

「リンゴ」という単語によって、かろうじて共通認識がとれているように思えますが、その裏のイメージは、じつはひとり一人みんなバラバラなんです。

言語は偉大な発明だけど、5感覚と脳の観点から出発し言語を使ってる限り、かならず共通認識はズレます。

メモ
世界の限界は理解の限界、理解の限界は言語の限界

nTech(認識技術)のセミナーでは、5感覚と脳の観点の限界、そして、今までの言語の限界をおぎなう「イメージ言語」についてお伝えしています。

無から有(1から2)が生まれる仕組みを説明する人類史上初の本質言語です。

今までの言語の特徴とイメージ言語については、コチラにまとめています。

【nTechの理解】言語の偉大さと曖昧さ(イメージ言語)

意思決定の基本単位の変化

イメージ言語とは、数学的に言うと「1」を規定できる言語です。

補足
今の数学は「1」を規定できていない。

全人類共通の「1」(絶対世界)を規定し、そこから多様な「2」の世界(相対世界)が生まれる仕組みをマスターすることが、理想の組織をつくるためには必要です。

5感覚と脳の観点は、自他をわけて、敵をつくらなければ団結できない「2」の世界です。

しかし、これからは「1」を共通土台とする組織が主流になります。

「2」から「5」へ

このことは、組織における意思決定の基本単位にも関係してきます。

今までの組織における意思決定の基本単位は「2」(ペア)でした。

ひとりでは組織は成り立ちませんから、当たり前といえば当たり前の話です。

しかし、これからは「2」ではなく「5」が基本になっていきます。

5つのエネルギーパターン

宇宙のエネルギーパターンは、大きくわけると2つ(陰と陽)あり、それをさらに細かくわけると5つのエネルギーパターンになります。

これは数学・物理学(ひも理論)の5つのエネルギー振動パターンやプラトン幾何学の5つの正多面体、また、人間の5感覚にもつながる話です。

つまり「1」から「2」→「2」から「5」になるのが宇宙のリズムだってことです。

そのためには、宇宙の根源となる「1」すなわち「心」をマスターする必要があります。

重要
意思決定の基本単位は「2」から「5」へ進化する。これからは全体主義や個人主義を超える共同体主義の時代へ。そこではすべて5人が基本になる。

まとめ

ここまでの話をまとめます。

  • 組織とは単なる人の集まりではない。
  • 組織がまとまらない原因は、ひとり一人の認識がズレているから。
  • 組織がまとまらない根本原因は、脳の観点からモノゴトを認識しているから。
  • 共通の敵をつくれば組織はまとまるが、それは真の組織ではない。
  • 組織(人間関係)を進化させるしか人間の生き残る道はない。
  • 世界の限界は理解の限界、理解の限界は言語の限界。
  • 意思決定の基本単位は「2」から「5」へ進化する。

以上、組織がまとまらない根本原因と理想の組織づくりについてでした。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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