デザインを軽んじるエンジニアたち【理性偏重の世の中】

こんにちは、みなみです。

わたしが前にいたシステム会社ではデザインを重要視していました。

システムの画面デザインはもちろんのこと、お客さんにみせるパワポの資料やExcelの資料であっても、絵で表現してるものについては、一旦デザイナーの目を通す仕組みでした。

それくらいデザインの影響は大きいってことです。

デザインを軽んじるエンジニア

デザインの重要さを日常的に感じていたわたしは、現在、別のシステム会社のプロジェクトに携わっています。

ですが、そのプロジェクトにはデザイナーがひとりも絡んでいません。(汗)

デザインを軽んじる典型的な発想

今やってるプロジェクトは大手企業の社内システムで、めちゃめちゃ規模がデカいです。

にも関わらず、画面のデザインをSEやプログラマーのセンスに任せる方針で進んでいます。

なぜそうなるのか? 理由は2つ。

  1. 予算がない
  2. 自分たちでもできると思っている

デザインを軽んじるエンジニアの典型的な発想です。(苦笑)

予算がないはずはない

SEやプログラマーはシステム的な課題解決を優先させるため、デザインを後回しにしがちです。

だから、正確には予算がないのではなく、ただ優先順位が低いだけでもっとほかに節約すべきことはあるはずです。

センスがあるという勘違い

加えて、デザインには正解がないので、なんとなく自分でもできるだろうと思ってしまうもの。

まして、みずからセンスがあると勘違いしてる人であれば、なおさらです。

たとえば、昔ちょっとデザインをかじったことのある人であれば、そのこだわりが足かせにもなるでしょう。

お客さんファーストではない証拠

人は感情でモノゴトを判断する生き物です。

たとえば、気に入った洋服を買うときとか、第一印象で決まることはないですか?

アパレルの店員

どんなに理にかなった説明を店員にされたとしても、それは後づけの理由にすぎず、結局は「かわいい」とか「かっこいい」とか、感情的な側面が満たされないまま買う人は少ないはずです。

デザインがお客さんの感情に与える影響が大きいことは明白なので、わたしはシステム開発にも必ずデザイナーを絡ませたほうがいいと思っています。

たとえ、それがホントに難しかったとしても、デザイナーの役割をする専任をつけるべき。

デザインを軽んじることは「お客さんファースト」でモノゴトを考えていない証拠です。

理性と感性

エンジニアは理性でものごとを考えることが多いです。

理性、理屈で考えるエンジニア

たとえば、ボタンの色を決めるにしても「〇〇だから青」「〇〇だから赤」など、意味づけをしたくなります。

しかし「理性」だけを使い、いくら理屈を並べても優れたデザインにはなりません。

デザインには言葉で説明できない全体とのバランス感覚がつねに必要だからです。

そのバランス感覚こそがセンスであり、それは「感性」の世界です。

もちろん、理性を使いデザインの根拠を説明できることも大事です。

そうでなければ、ビジネスにはなりませんからね。

しかし、ぶっちゃけ意味づけなんて後からなんとでもなります。(笑)

「感性」という土台があって、はじめて「理性」が活きるんです。

感性の使い道

たとえば、そのシステムを使う人はどんな気持ちで利用するのか?

そこにはさまざまな感情が渦巻いているはずです。

いかに、その人たちの日常の光景を想像し、立場チェンジできるのか?

さらには、その人たちの根っこにある意志をいかに汲みとれるのか?

それが「感性」の使い道であり、決して「理性」だけでは到達できない領域です。

さいごに

ちなみに、この記事でわたしが伝えたいことは。。

デザインの大切さをいくらリーダー陣に伝えてもわかってもらえないグチが半分。(苦笑)

もう半分は、人間の「脳の認識」についてです。

人間は「脳」を基準にモノゴトを認識している限り、どうしても理性偏重になってしまいます。

なぜなら、脳の認識のクセが理性の特徴そのものだからです。

脳の認識のクセについては、認識の3要素としてコチラにまとめています。

【nTechの理解】認識の3要素(主体・客体・背景)とは? 【nTechの理解】認識の3要素(主体・客体・背景)とは?

脳に頼れば頼るほど、言葉では説明できない感性の領域(全体、共通、今ここ、無限)を認識できなくなります。

つまり「心」がみえなくなってしまうんです。

今回の一件は、まさにその典型かもしれないと思い、記事にしてみました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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