こんにちは、みなみです。
他人のことを優先して、自分を後回しにしてしまう人はよくいます。
たとえば、自分も忙しいのに、頼まれると断れずに引き受けてしまうとか。。
もしくは、逆に誰かに助けてほしいと思っても「お願いしたら迷惑かな?」と頼めずにがんばってしまうなど。。
自分を後回しにすること自体は問題じゃなくても、それによって体調をくずしたり、精神的に苦しくなるようであれば問題です。
また、自分のやりたいことや、自分が楽しむことに対して罪悪感をおぼえてしまう人もいます。
「自分なんかが楽しんでる場合ではない」という自己否定の感情を無意識に抱いてるケースです。
今回は、このような人に向けて、なぜ自分を後回しにしてしまうのか? 人間だけが自己否定する理由についてまとめてみました。
自分を後回しにしてしまう背景
自分を後回しにすることは、日本人にはよくある話だと思います。
その背景には、おもに2つの影響があると思ってます。
- 親からの影響
- 日本社会からの影響
親からの影響
人間の思考パターンの基礎は、0~12歳くらいまでの間には、ほぼ出来あがっています。
そのため、この時期の親との関係性は、その後の人生を決定づけてしまうほど重要になります。
たとえば、親がきびしくて甘えられなかったり、ダメ出しばかりを受けて育ったりしたのであれば、そういった体験が蓄積されることによって、ありのままの自分じゃダメなんだという自己否定感は強まります。
そして、自分の気持ちを優先したいと思っても、なかなか行動できなくなってしまいます。
仮に行動できたとしても、罪悪感をかかえてしまうことになるでしょう。
日本社会からの影響
もうひとつは、日本社会からの影響です。
日本人は協調性を重視しますし、謙遜を美徳とする文化もありますから、自分を優先させることは、わがままで自分勝手なことだと思われる傾向にあります。
場の調和を乱すことはNGであり、出る杭は打たれる日本社会から受ける影響はやはり大きいです。
このように、親や日本社会からの影響をたくさん受けることで、本音を言えず、自分を後回しにしてしまうアイデンティティ(あり方)は確立されていくのです。
※自分を後回しにしてしまう背景については、こちらの記事にも関連していますので、ぜひご覧ください。
自分の本音がわからないモヤモヤを解消するには?【本当の問題を知る】自分を後回しにしてしまう原因
親や日本社会をとりまく、さらなる背景にはなにがあるのでしょう?
自分を後回しにしてしまう原因とは?
まずひとつ言えることは、すべての人間はかならず自己否定するようにできているということです。
人間は自己否定するようにできている
うまれたての子どもの脳は未熟なので、ひとりで食べることもできず、歩くことも、しゃべることもできない。
自己否定する要素は満載です。
どんなに恵まれた家庭環境で育ったとしても、タイミングを見計らっては、どこかでかならず自己否定します。
わたしには存在価値がない
など、無意識の奥深くで自己否定してるのが人間なんです。
人間であれば誰しもが、かならず自己否定するようにセッティングされています。
その意味では、人間の身体は自己否定の細胞でできているとも言えます。
そして、大人になり、自己否定を克服するために「幸せになりたい」「成功したい」というエンジンを装着し、がんばるようになります。
高さのエンジン
人間はみな「幸せになりたい」「成功したい」と思っています。
そして、そのために目的や目標といった、いわば「高さのエンジン」を回しながらがんばっています。
しかし、それは同時に「まだ幸せになっていない自分」「まだ成功していない自分」を存在させている可能性がとても高いです。
つまり「〇〇ではない自分」というアイデンティティによって、いくらがんばったとしても、そこから得た成果はかならず一時的なもので終わってしまうということ。
それどころか、もっとがんばらなければいけなくなるので、より苦しい状況になってしまいます。
たとえば、世の中にはさまざまな学びがあり、学んでも学んでも一時の満足だけで、すぐ元の自分に戻ってしまうことはよくあります。
それはそもそものアイデンティティが「足りない自分」になっているためです。
足りない穴を埋めようと、思い方、やり方を学び、一生懸命がんばりつづけるのです。
深さのエンジン
高さのエンジンはもちろん大事ですけど、それよりも、もっと大事なのが「深さのエンジン」です。
これがなければ、高さのエンジンをいくら装着していたとしても本質的には意味をなしません。
深さのエンジンとは、自分を後回しにしてしまう問題のさらに奥の奥にある「本当の問題」を捉える力と言ってもよいでしょう。
それは、自分を後回しにしてしまう一個人としての問題、もしくは、日本人としての問題よりも、もっと深い、人類共通の問題をどう規定するのか?
その規定力こそがこれからの時代にはもっとも重要になります。
本当の問題を明確にすれば、一個人の問題は問題ではなくなります。
本当の問題を解決することを通して、どのくらいの人たちのためになるのか?
日常の意識のベクトルが、100%いつもその問題解決に向かっていることがとても重要です。
なにがあっても解決したい!
本当の問題に出会うことが一番のお薬になるのです。
本当の問題とはなにか?
では、今の時代に必要な本当の問題意識とはなんでしょう?
それは「5感覚と脳」の機能的な限界に関心をもつことです。
脳の認識のクセ
人間の脳には認識のクセ(脳の観点)があります。
- 部分だけをとる(全体はとれない)
- 違いだけをとる(共通はとれない)
- 過去とつなげてとる(今ここはとれない)
- 有限化してとる(無限はとれない)
人間の5感覚と脳は ”有限化” することでしか物ごとを認識できません。
つまり、”有る” という状態のものしか、認識できないということです。
たとえば「自分」や「他人」といったように、部分的に存在をわけて、その違いを相対比較することで「わたしはダメな人間だ」という自己否定のイメージを脳に蓄積していきます。
そして、その蓄積した記憶(過去)と新たな事象をつなげることで、ダメな存在をさらに強固に有限化していってしまうのが、人間の脳の特徴なのです。
人間がかならず自己否定するカラクリは、このように脳の観点が作用しているからなんです。
脳の認識のクセは「認識の3要素」として、こちらの記事にもまとめています。
【nTechの理解】認識の3要素(主体・客体・背景)とは?自己否定を通して進化する
人間は脳の認識のクセによって、〇 なのか × なのか、どちらか一方に固定したがります。
違いを明確にして、どちらかに固定(有限化)しなければ、物ごとを認識できないからです。
たとえば「否定」という言葉を聞いたとき、みなさんは、〇 のイメージと、× のイメージのどちらを思い浮かべるでしょう?
おそらく大半の人は、× のイメージだと思いますが、当然、この現実には絶対的な × などなく、見方を変えれば否定は 〇 にもなります。
たとえば、科学技術は否定によって進化するものですし、歴史文明も否定を通してここまで進化発展してきました。
進化したい意志は、それまでの常識を否定する意志とイコールです。
つまり、自己否定するということは、それまでの自己を否定し、超越したい意志のあらわれでもあるのです。
自己超越は人間のミッション
そして、なによりも、自己否定できるのは人間だけです。
自己否定している動物をみたことはありませんし、自殺する動物もいないはず。
この事実はなにを意味しているのでしょう?
わたしは自己否定を通した「自己超越」は人間のミッションだと思っています。
人間にしかできないことですからね。
認識をバージョンアップさせることで、次の時代を切り拓く可能性を秘めているのが人間です。
具体的には、5感覚と脳の観点を超越することが自己超越です。
まとめ
ここまでの話をまとめます。
- 自分を後回しにしてしまう背景は2つ。
- ①親からの影響、②日本社会からの影響
- すべての人間はかならず自己否定するようにできている。
- 本当の問題とは、5感覚と脳の機能的な限界。
- 自己否定を通して進化する。
- 自己否定は人間にしかできない。
- 自己超越は人間のミッション。
以上、自分を後回しにしてしまうのはなぜか? 人間だけが自己否定する理由についてでした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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